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吃音のヒロインが登場するドラマ「ラヴソング」まとめ

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ドラマ「ラヴソング」は、2016年4月11日から6月13日までフジテレビ系「月9」枠にて放送されたテレビドラマです。吃音症(きつおんしょう)のため対人関係に苦手意識を持つヒロインの少女・佐野さくら(藤原さくら)と、元ミュージシャンで臨床心理士の主人公・神代広平(福山雅治)が音楽を通して心を通わせるラブストーリーです。

あらすじ

神代広平は、かつてプロのミュージシャンだったが、現在は臨床心理士となり企業カウンセラーとして働いている。そんな彼の元に、吃音症を持つ少女・佐野さくらがカウンセリングを受けにやって来た。さくらの隠れた美声に気付いた広平は、音楽を通して心を通わせていく。

専門職の監修には現役の臨床心理士・言語聴覚士が、吃音の監修には全国言友会連絡協議会(吃音当時者の団体)が加わり、吃音についても治療家についても本格的な演技を魅せています。

キャスト

神代広平(福山雅治)

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本作の主人公。過去にプロデビューしたこともある元ミュージシャン。20年前に1曲だけヒット曲を出したが、それ以外にヒット曲を出すことができず、レコード会社との契約が切れ、現在は音楽業界から離れ、企業カウンセラーに。またある事件から女性に真剣に愛することができず、音楽も恋愛も中途半端な日々を過ごす。そんな神代広平の元に天賦の歌声を持つ女性が現れる。

佐野さくら(藤原さくら)

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本作のヒロイン。広島の児童養護施設で育った身で、同じ施設で育った真美の上京から2年後に上京する。他者とコミュニケーションを取るのが苦手。大型車の整備の仕事をしていたが、職場でのある出来事がきっかけで企業カウンセラー神代広平の元を訪れることになる。

天野空一(菅田将暉)

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広島の児童養護施設で育った、さくらの幼馴染。中学、高校時代は補導されるような問題児でしたが、現在は調理師になることを目指して専門学校に通っているようです。

中村真美(夏帆)

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広島の児童養護施設からのさくらの姉代わりとも言うべき存在。さくらより2年先に上京し現在はキャバクラで働いている。姉代わりとしてさくらと共に暮らしてきたが自身の結婚を機にさくらに自立してほしいと願っている。

滝川文雄(木下ほうか)

ls-humio

さくらの会社の上司。なにかとさくらには冷たく当たる。

増村泰造(田中哲司)

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広平が大学時代に組んでいたバンドのベーシスト。現在は耳鼻科医。

笹裕司(宇崎竜童)

ls-yuuji

ライブハウス『S』のオーナー。広平とは長い付き合いであり、良き相談相手。

宍戸夏希(水野美紀)

ls-natsuki

広平の昔のバンド仲間で広平に密かに想いを寄せている。現在は言語聴覚士として働いており、広平の紹介でさくらの担当療法士となる。

吃音症とは

ヒロイン・さくらが抱える吃音症とは、いわゆる「どもり」と呼ばれる言葉に詰まってしまったり、なめらかに話せなかったりといった上手く言葉を発することのできない症状です。吃音をもつ人は人口の1%いると言われています。

吃音の中核的な症状は3つあります。

・連発(れんぱつ)
『こ、こ、こ、こんにちは』のように、言葉を繰り返してしまう。
・伸発(しんぱつ)
『こーーーんにちは』のように、言葉を引きのばしてしまう。
・難発(なんぱつ)
『・・・こんにちは』のように、言葉が詰まってしまう。

詳しくは吃音症の言語症状をご参照ください。

前半のキーポイント「陽性転移」

ドラマのキーとなる用語に「陽性転移(ようせいてんい)」があります。陽性転移とは、患者が治療者(医師やカウンセラーなど)に対して信頼、尊敬、感謝、情愛などの特別な感情を抱く現象のことです。特にメンタル面をサポートする精神科・心療内科領域で見られることが多く、恋愛感情に似ていることから「恋愛転移」という呼び方もあります。

さくらは広平とのカウンセリングを通して、広平に特別な感情を抱いていきます。そんなさくらに対して言語聴覚士の夏希は、人は誰でも自分が辛いときに優しくしてもらったり親身になってもらったりすると、その相手に対して好意を持つものであり、そういった感情を持ったとしても自然と消えていくもの、と諭します。

さくらは、夏希の言葉を聞いたうえで、広平に対して自分が陽性転移していることを打ち明けます。しかし、広平はあくまでも興味があるのはさくらの『歌声』であるという態度を取り続け……。

この陽性転移のくだりは前半でさらっと流されたように感じましたが、ちゃんと後半でも出てきました。医療従事者としては医療用語が出てくると何故か嬉しくなりますね(笑)

後半のキーポイント「喉頭ガン」

ドラマも後半に入り、広平とさくらは新曲を作り順調に音楽活動していたあるライブ終わりに、さくらは耳鼻科医の増村泰造から一度病院を受診するよう促されます。増村はさくらの声の異変を感じ取ったようでしたが、検査結果は声帯のガン……。

ガンの治療には手術が必要で、病状によっては声帯切除の必要もあると説明を受けるさくらだが、親友の中村真美の結婚式のスピーチが控えているため、手術の時期をそれまで遅らせられないかと問います。しかし、増村からは遅らせれば癌が全身に転移し、最悪の場合は死に至る可能性もあることが告げられます。

声帯を切除してしまったら心の支えである歌が歌えなくなってしまいます。さくらは歌が歌えなくなるならこのまま死んでも構わないとこぼして……。

後半どうなるのかなぁーと思っていたら、まさかまさかの喉頭ガン。。。
さくらがやたらタバコを吸っていたのはここにつなげるためだったんでしょうか(喉頭ガン患者の喫煙率は相関が高いと言われています)。

楽曲が話題に

ドラマではさくらが様々な歌を歌っています。さくらが歌った曲はネットで話題になりヒットチャートに次々ランクインしました!

500マイル

アメリカのフォークグループ「ピーター・ポール&マリー(Peter, Paul and Mary)」が歌った曲を忌野清志郎さんが日本語の歌詞つけてカバー。

好きよ好きよ好きよ

作中で広平が作曲しさくらが作詞した曲。

soup

『ラヴソング』の主題歌。歌は藤原さくら、作詞・作曲は福山雅治。

感想

月9枠で吃音を取扱うと知ったときは「どうなっちゃうの!?」と思いましたが、ドラマを通して一般視聴者に吃音について理解が深まった感じます。まずは「吃音」という症状があることを知ってもらい、さくらのように電話やコミュニケーションが苦手な人がいることを知ってもらうだけでも、世の中は変わっていくと思います。このドラマはその足掛かりになったと思います。

しかし、言語聴覚士が役柄としてあるのに言語療法をやらなかったのは何故でしょう? そこがちと残念でした(+o+)

この記事の投稿者

宮崎 関大
宮崎 関大
言語聴覚士。専門は成人聴覚障害。補聴器やコミュニケーション方法についてメインで執筆していく予定。

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