高次脳機能障害者の社会保障制度

高次脳機能障害者の社会保障制度

高次脳機能障害は、行政上、精神疾患とされているので、制度や福祉サービスを利用することができます。障害の程度や年齢、原因疾患により利用できるサービスはさまざまですので、まずは、主治医や市役所、相談支援機関にご相談ください。
※社会保障の利用は、ご本人またはご家族による申請が必要になりますので、ご注意ください。

医療・所得保障

高額療養費

高額療養費制度とは、公的医療保険における制度の一つで、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。

高額療養費では、年齢や所得に応じて、ご本人が支払う医療費の上限が定められており、またいくつかの条件を満たすことにより、さらに負担を軽減する仕組みも設けられています。

※ 詳しくは高額療養費制度(厚生労働省)をご参照ください。

※問い合わせ窓口:加入されている医療保険会社

自動車損害賠償責任保険

自動車事故が原因で高次脳機能障害になった場合に利用できます。

※ 詳しくは脳外傷による高次脳機能障害の後遺障害認定について(損害保険料率算出機構)をご参照ください。

※問い合わせ窓口:加入されている自動車保険会社

労働者災害補償保険

業務上災害又は通勤災害により、労働者が負傷した場合、疾病にかかった場合、障害が残った場合、死亡した場合等について、被災労働者又はその遺族に対し所定の保険給付を行う制度です。

また、このほかに被災労働者の社会復帰の促進、遺族の援護等を行っています。

※ 詳しくは労災保険とは(労災保険情報センター)をご参照ください。

※問い合わせ窓口:勤務先労務担当、労働基準監督署

傷病手当金

被保険者が、病気やけがのために働くことができず仕事を休んだ日の4日目以降、加入している健康保険組合等から最長1年半、1日につき標準報酬日額の3分の2の金額が支給されます。

※問い合わせ窓口:勤務先健康保険組合、全国健康保険協会の都道府県支部等

自立支援医療

事故や病気に伴う精神障害により継続的に通院治療が必要な場合、医療費の自己負担額が原則1割となる医療費助成制度です。高次脳機能障害は、行政上、精神疾患となるため、制度の対象となる場合があります。

※問い合わせ窓口:市区町村障害福祉担当課

障害者手帳

障害者手帳を所持することで、各種税金や公共料金等の控除や減免、公営住宅入居の優遇、障害者法定雇用率適用等のサービスを受けられます。また、障害福祉サービスを利用することもできます。サービスの対象者や内容は、自治体により異なることがありますので、ご確認ください。

※問い合わせ窓口:市区町村障害福祉担当課

精神障害者福祉手帳

高次脳機能障害によって感情面の障害が強く、日常生活や社会生活に制約があると診断されれば「器質性精神障害」として、精神障害者保健福祉手帳の申請対象になります。

申請時に必要な診断書を記載するのは、精神科医である必要はなく、リハビリテーション医や神経内科医、脳神経外科医等も可能です。高次脳機能障害の主要症状と日常生活への影響や困っている点について具体的に記載してあることが重要です。診断書は初診日から6か月以上を経てから作成してもらい、作成日から3か月以内に申請する必要があります。

身体障害者手帳

手足の麻痺や失語症による音声・言語障害があり、厚生労働省の定めた身体障害者程度等級表に該当する場合に、身体障害者手帳の申請対象となります。

療育手帳

発症(受傷)が18歳未満で、自治体が指定する機関において知的障害と判定された場合に、療育手帳の申請対象となります。

障害福祉サービス

障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスには、入浴や排泄、食事の支援、あるいは創作的活動や生産活動の機会を提供する「介護給付」と、生活の自立や就労をめざす「訓練等給付」があります。また、市区町村が地域特性や利用者の状況を踏まえて、相談支援や地域活動支援などの地域生活支援事業を行っています。

なお、「器質性精神障害」として位置づけられた高次脳機能障害は、精神障害者保健福祉手帳だけでなく、自立支援医療受給者証(精神通院医療)や医師の診断書(原則として主治医が記載し、国際疾病分類ICD-10コードを記載するなど精神障害者であることが確認できる内容であること)があれば、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの支給申請をすることができます。

※ ただし、介護保険対象者の場合は、介護保険サービスが適用されます。

※問い合わせ窓口:市区町村障害福祉担当課

介護保険サービス

介護保険制度による介護サービスは、65歳以上で支援や介護を必要とすると認められた方、あるいは40~64歳で脳血管疾患等の特定疾病により要支援・要介護状態になった方を対象としています。

ホームヘルプや住宅改修、デイサービスや入所施設などを利用することができます。

※ ただし、自立訓練や就労移行支援など介護保険にないサービスについては、障害者福祉サービスを利用することができます。

※問い合わせ窓口:市区町村高齢者福祉担当課

重度心身障害者医療費助成制度

重度の心身障害を有する人の健康の維持と経済的な負担を軽減することを目的とした助成制度です。高次脳機能障害の方は通院医療のみが対象となり、保険診療として認められる自己負担額が戻ってきます。各市区町村により、助成の内容が異なりますので、詳しくはお住まいの市区町村障害福祉担当課にご確認ください。

※問い合わせ窓口:市区町村障害福祉担当課

障害年金

年金に加入しているひとがけがや病気をしたときに、障害年金が支給されることがあります。障害認定日(初診日から1年6か月経過したとき、またはそれ以前で症状が固定したとき)に法令に定める障害の状態にあるか、または65歳に達するまでの間に障害の状態になったときに受給でき、申請には医師の診断書が必要になります。

また、障害年金は障害を負ったときに加入していた年金の種類によって、受給される年金が異なります。

障害基礎年金(国民年金)

年金加入者(国民・厚生・共済)が受給対象になります。障害程度で1 級、2級に年金が支給されます。

※問い合わせ窓口:市区町村担当課

障害厚生(共済)年金(厚生・共済年金)

厚生・共済年金加入者が受給対象になります。障害程度で年金(1級、2級、3級)または一時金(障害手当金)が支給されます。3級の方には障害基礎年金は支給されません。年金額は等級や平均標準報酬月額等によって異なります。

※問い合わせ窓口:各年金事務所、各共済組合

雇用保険

退職等を余儀なくされた場合は、雇用保険(失業手当)の対象となります。

雇用保険は原則1年以上加入していることが要件となりますが、障害者の場合は半年以上の加入が対象となります。雇用保険の受給は「働ける状態だが仕事がない」事が原則となります(治療が必要で働けない状態のために受給できる「傷病手当金」や労災制度の「休業(補償)給付」との併給は出来ません)。

なお、離職した後も治療等が必要で就労する事が難しい場合は、受給延長の手続きを行ってください。最長3年間まで失業手当受給開始を延長する事が出来ます。

障害者手帳を所持している場合、就労困難者として失業手当が受給できる期間が40歳以下で300日、40歳から65歳までは360日と長くなります。受給期間の延長手続きをしている場合は、失業手当申請までに障害者手帳を取得すれば就労困難者として支給されます。

※問い合わせ窓口:ハローワーク

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