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リハビリ・医療 高次脳機能障害

高次脳機能障害の診断基準

投稿日:2015年10月1日 更新日:

高次脳機能障害の診断方法

高次脳機能障害の診断は、画像による検査、神経心理学的検査、問診や行動観察を行い、総合的に判断します。

画像による検査

頭部のMRI、CTや脳波の検査、脳血流の検査などを行います。

神経心理学的検査

高次脳機能障害の特徴や重症度を測定するための様々な検査のことを言います。一つの検査で障害の全てが解るものではなく、その方の症状にあわせて、いくつかの検査を組み合わせて行います。
代表的な検査項目として、記憶検査、注意検査、遂行機能検査、知能検査などがあります。

問診や行動観察

高次脳機能障害は、検査場面や入院生活では問題がなくても、実際の生活や職場では様々な問題がみられることがあるため、事故や病気の経過、現在の生活状況やどんな問題があるのかなどをお聞きします。

診断基準

厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部
国立障害者リハビリテーションセンター

 「高次脳機能障害」という用語は、学術用語としては、脳損傷に起因する認知障害全般を指し、 この中にはいわゆる巣症状としての失語・失行・失認のほか記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などが含まれる。
 一方、平成13年度に開始された高次脳機能障害支援モデル事業において集積された脳損傷者のデータを慎重に分析した結果、 記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知障害を主たる要因として、日常生活及び社会生活への適応に困難を有する一群が存在し、 これらについては診断、リハビリテーション、生活支援等の手法が確立しておらず早急な検討が必要なことが明らかとなった。
 そこでこれらの者への支援対策を推進する観点から、行政的に、この一群が示す認知障害を「高次脳機能障害」と呼び、 この障害を有する者を「高次脳機能障害者」と呼ぶことが適当である。その診断基準を以下に定める。

  1. 主要症状等
    1. 脳の器質的病変の原因となる事故による受傷や疾病の発症の事実が確認されている。
    2. 現在、日常生活または社会生活に制約があり、その主たる原因が記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知障害である。
  2. 検査所見
    1. MRI、CT、脳波などにより認知障害の原因と考えられる脳の器質的病変の存在が確認されているか、あるいは診断書により脳の器質的病変が存在したと確認できる。
  3. 除外項目
    1. 脳の器質的病変に基づく認知障害のうち、身体障害として認定可能である症状を有するが上記主要症状(I-2)を欠く者は除外する。
    2. 診断にあたり、受傷または発症以前から有する症状と検査所見は除外する。
    3. 先天性疾患、周産期における脳損傷、発達障害、進行性疾患を原因とする者は除外する。
  4. 診断
    1. I~IIIをすべて満たした場合に高次脳機能障害と診断する。
    2. 高次脳機能障害の診断は脳の器質的病変の原因となった外傷や疾病の急性期症状を脱した後において行う。
    3. 神経心理学的検査の所見を参考にすることができる。

なお、診断基準のIとIIIを満たす一方で、IIの検査所見で脳の器質的病変の存在を明らかにできない症例については、慎重な評価により高次脳機能障害者として診断されることがあり得る。
また、この診断基準については、今後の医学・医療の発展を踏まえ、適時、見直しを行うことが適当である。
(平成16年2月20日作成)

この記事の投稿者

宮崎 関大
宮崎 関大
言語聴覚士。専門は成人聴覚障害。補聴器やコミュニケーション方法についてメインで執筆していく予定。

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