STナビ

医療・福祉・介護・リハビリテーションの情報サイト:STナビ

リハビリ・医療 音声障害

喉頭乳頭腫

投稿日:

ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染によって起こる良性の腫瘍です。腫瘍は喉頭のあらゆる箇所に発生する可能性がありますが、声帯が一番の好発部位となっています。

また、喉頭乳頭腫は再発することが多く、治療に難渋することの多い疾患です。良性の腫瘍ではありますが、成人の場合は数%の確率で悪性化(ガン)することもあります。

症状

主な症状は、乳頭腫により声帯の振動が妨げられ起こる嗄声(声のかすれ)です。症状は徐々に出ますが、声帯全体に腫瘍が広がった場合には、まったく声が出なくなることもあります。

小児では放置していると腫瘍の増殖から気道狭窄を起こし、呼吸困難や喘鳴(ぜんめい)(ぜーぜーする呼吸音)、チアノーゼを来すこともあり、注意が必要です。

治療

治療は、レーザーにより蒸散する治療が主流です。乳頭腫が限局した腫瘍を形成している場合には適した治療法ですが、声帯全体に広がっている場合には、広範にレーザー照射を行うと術後の声は悪くなります。また、乳頭腫の再発に対して繰り返しレーザー手術を行うと、喉頭が瘢痕狭窄したり癒着を生じ、呼吸困難を起こす場合もあります。

他の治療法にインターフェロンの局所注入療法があり、再発を繰り返す例で劇的な効果が得られる場合があります。また、漢方療法による治療が有効であったとする報告もあります。

手術は全身麻酔下で行うのが一般的ですが、麻酔時に気管内挿管を行う際、チューブによって声帯周囲にあった乳頭腫が播種される恐れがあるので、気管内挿管を行わない特殊な全身麻酔下に行うなどの配慮が必要です。

小児の場合、まれに思春期以降に自然消退することが報告されています。

この記事の投稿者

宮崎 関大
宮崎 関大
言語聴覚士。専門は成人聴覚障害。補聴器やコミュニケーション方法についてメインで執筆していく予定。

スポンサーリンク

スポンサーリンク



スポンサーリンク

スポンサーリンク



-リハビリ・医療, 音声障害

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

高次脳機能障害の主な症状

記憶障害 新しいことが覚えられない、過去のエピソードを忘れてしまう、大切な物をしまった場所を忘れてしまう、何度も同じことを聞いてしまう、などの記憶の障害です。 新しいことが覚えられない前向性健忘と発所 …

器質性構音障害

器質性構音障害とは 言葉を発音する器官に異常があり、正しい構音ができない状態のことを器質性構音障害と呼びます。 原因 器質性構音障害の原因の代表的なものは先天的なものでは口唇(顎)口蓋裂、後天的なもの …

外耳の疾患

外耳とは 耳介と外耳道から作られる器官を外耳と呼びます。 外耳の代表的疾患には以下のようなものがあります。 ※耳の構造については、耳の解剖と聞こえについてをご覧ください。 耳介奇形 生まれつきの耳介の …

嚥下障害のリハビリテーション(間接訓練)

嚥下障害のリハビリテーションについて 摂食・嚥下障害に対するリハビリテーションには、嚥下器官へ刺激や運動を加えて間接的に嚥下を改善しようとする間接訓練(機能改善アプローチ)と姿勢や食物形態の調整、摂取 …

音声障害に関する記事まとめ

音声障害に関する記事をまとめました。新しい記事を投稿しましたら随時追加していきます。 この記事の投稿者 宮崎 関大 言語聴覚士。専門は成人聴覚障害。補聴器やコミュニケーション方法についてメインで執筆し …


ランキング参加中
ワンクリックが励みになります!応援お願いします。。(〃_ _)σ∥

にほんブログ村 病気ブログ 医療情報へ