真面目な小話:患者さんの「生活」を考えてみよう~その2~

コラム

~前回のあらすじ~
生活行為とは何を指すでしょうか?「入浴」「食事」「排泄」などといった言葉が思いつきます。ですが、生活行為とはそれだけでなく、その人が「してみたい」「興味のある」意思の関与する活動も指します。もし、何らかの病気が原因で生活行為に支障をきたしたら・・・私たちセラピストは何をするのでしょうか?
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もし、何らかの病気が原因で生活行為に支障をきたしたら、私たちセラピストは「リハビリテーション」をします。生活行為に支障をきたしている原因を評価し、予後予測・目標をたてたうえで、「生活行為」に当てたリハビリテーションを展開していきます。
ちなみに、生活行為の目標はセラピストと対象者との協業でうまれるとされています。セラピスト主導ではなく、セラピストと対象者がお互いに目標に向かってリハビリテーションをおこなっていくことが大切になります。

話は変わりますが、国の方針により、今後病院での入院時期が短くなります。そしてリハビリを介護保険下へ移そうとしています。また介護保険下のリハビリも、期限を決めて実施していくと予想されています。つまり病院→介護保険下の従来の「リハビリテーション」がずっと出来なくなっていきます。その時に必要になってくる考えがまさに「生活行為」なのです。

生活行為にあてたリハビリテーションを提供し、地域で生活出来るようにリハビリを卒業させていかなければならなくなります。今まで機能訓練を行っていればいいという考えが通じなくなります。

 

今担当している患者さん・利用者さんの病前の生活、把握していますか?生活にあてたリハビリを提供していますか?

一度、「生活」ってなんだろうと立ち止まり、リハビリテーションの意味を考え直し、自分たちが行っているプログラムを一緒に見直してみませんか?

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