機能性構音障害とは、耳の聞こえに問題がなく、言葉を発するために必要な器官(唇や舌など)に異常がないにも関わらず、正しい構音ができない状態のことを機能性構音障害といいます。
原因
原因はいまだ解明されていませんが、以下のことが関係していると考えられています。
- 構音に必要な器官(唇や舌など)の運動機能の未熟さ
- 誤った音と正しい音を弁別する力の遅れ
- 言葉のモデルや言葉の習得を支える言葉環境の問題
音の誤り方の特徴
音の誤り方には、発達途上に見られる音の誤りと特異的な構音の仕方をしている異常構音といわれるものがあります。
発達途上の音の誤り
発達途上の音の誤りは、こども特有の構音障害であり、単語の音が正しく発音できないことや発音しようとしている音が別の音に換わってしまうことなどがみられます。
- 置換え
[さかな→たかな]のように、「さ」を「た」と誤って構音してしまっている状態。 - 省略
[でんわ→えんわ]のように「で」の子音「d」が抜けてしまっている状態。 - 歪み
日本語には分類できないくらいに音が歪んでしまっている状態。
異常構音
異常構音は、本来の構音の仕方(舌、口蓋、唇の動き)とは誤った方法で音を出している状態で、機能性構音障害のほかに口蓋裂の術後のこどもにもみられることがあります。
自然治癒する場合もありますが、長く訓練期間のかかるものもあります。
訓練
言葉の発達には個人差がとても大きいものですが、4~5歳になると日本語にある音のほとんどが言えるようになります。 また、発音の不明瞭さなどでコミュニケーションに困難をきたす事(周りから指摘され心理的ダメージを受ける)もありますので、 この4~5歳が発音訓練の目安とされています。