STナビ

医療・福祉・介護・リハビリテーションの情報サイト:STナビ

リハビリ・医療 音声障害

声帯肉芽腫(喉頭肉芽腫)

投稿日:

声帯の後ろの方や声帯突起部などにできる肉芽(炎症組織)のことです。片側性、両側性どちらの病変もあり、肉芽は良性腫瘍に分類されます。

原因

原因は、3つに分類できます。

一つ目は、声の張り上げ過ぎや習慣的な強い発声、頻回な咳払いにが原因で起こる肉芽腫で、接触性肉芽腫と呼びます。声を張り上げすぎたり、発声で無理をし過ぎると声帯の突起部分が強くこすりあって、声帯に小さい傷が生じます。その傷が潰瘍を生じて、その部分が出っ張ってきて良性の肉芽が発生します。

二つ目は、手術中の気管内挿管によって、声帯軟骨部が傷つけられてしまうことが原因の肉芽腫です。傷つけられた部位に肉芽が発生し、挿管性肉芽腫と呼ばれます。

三つ目は、逆流性食道炎による胃酸の刺激や物理的な刺激を原因とするものです。

また、稀に結核菌や梅毒の感染、サルコイドーシスが原因となり肉芽腫が発生する場合もあります。

症状

主な症状は、のどの痛みや嗄声(声のかすれ)などです。肉芽腫が出来ると、声が出しづらくなるため、大声で話したり、咳払いを多用するようになります。そうした結果、肉芽腫が大きくなり、のどの違和感、声の出しづらさも増し、さらに声を出そうと大声や咳払いをし・・・と悪循環を招き、肉芽腫が大きくなりやすいことが多いようです。

治療

治療は、肉芽腫をそのまま残しておく保存的治療を選択します。

保存的治療では、声の衛生管理、発声指導やピッチ調整などの音声訓練、薬物投与を行っていきます。また、逆流性食道炎が原因の場合には、そちらの治療も行っていきます。感染が原因の場合も感染源の治療を行っていきます。

保存的治療が難しい場合や改善がない場合は、手術的治療を行っていきます。手術的治療では、声帯ポリープと同様、喉頭顕微鏡下手術(ラリンゴマイクロサージェリー)を行います。

この記事の投稿者

宮崎 関大
宮崎 関大
言語聴覚士。専門は成人聴覚障害。補聴器やコミュニケーション方法についてメインで執筆していく予定。

スポンサーリンク

スポンサーリンク



スポンサーリンク

スポンサーリンク



-リハビリ・医療, 音声障害

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

自閉症と自閉症スペクトラム

自閉症(autism) 自閉症とは、社会的なルールが苦手、コミュニケーションが苦手、興味にこだわりがある、の3つを主症状とした生まれつきの発達障害です。 自閉症のお子さんによくみられる行動としては、目 …

失語症者の職場復帰に向けて

職場の理解と協力 失語症のある方が職場復帰するには、職場の理解と協力が欠かせません。職場復帰に向けて3つの視点からみてみようと思います。 症状の正しい理解 失語症は知的能力や物事を考える力の低下ではな …

言語発達障害とは

言語発達障害とは 言語発達障害とは、正常発達に比べてことばの数が少ない、長文を構成できない、話し言葉を理解できない、助詞が理解できない、発音がはっきりしないなどの言語習得の遅れた状態を指します。 発達 …

吃音の進展段階

吃音の症状の進展 吃音には、症状が進展する特徴を持っています。 症状の進展具合を「進展段階」といい、4つの層あります。4つの層は第1層から始まり、第4層に進むにつれ、吃音の症状は重症化していきます。 …

内耳の疾患

内耳とは 蝸牛(かぎゅう)とそこからつながる神経から作られる器官を内耳と呼びます。 内耳の代表的疾患には以下のようなものがあります。 ※耳の構造については、耳の解剖と聞こえについてをご覧ください。 内 …