DN-CAS認知評価システム

高次脳機能障害

DN-CAS認知評価システム(Das-Naglieri Cognitive Assessment System:DN-CAS)は、PASS理論に基づくプランニング、注意、同時処理、継次処理の4つの認知機能を測定するCognitive Assessment Systemが開発され、日本で標準化がなされた検査です。

特徴

  1. かな文字と数字がわかることを条件として、学習に遅れがある子どもでも知能水準の実態を適切に把握することができる
  2. プロフィールの特徴からLDとAD/HDの識別が可能である
  3. K-ABCが測定している同時処理・継次処理に加えてプランニング・注意の4つの認知処理過程を測定可能である
  4. 適用年齢が5~17歳と幅広い年齢で実施することができるため、再検査を実施することで認知機能の特徴や変化をみたり、長期的な予後を調べたりすることが可能である

適用年齢

5~17歳

標準検査時間

60分

用語

PASS理論

Planning(プランニング)-Attention(注意)-Simultaneous(同時処理)-Successive(継次処理) theory(PASS理論)
基礎理論は、Luriaの脳の構造と機能面に関する知見に基づいており、3つの機能的単位と関連付けられる。

  • 第1の機能的単位である脳幹、間脳、腹側は注意と関連付けられる。
  • 第2の機能的単位である後頭葉、頭頂葉、側頭葉は同時処理及び継次処理と関連付けられる。
  • 第3の機能的単位である前頭葉、特に前頭前野はプランニングと関連付けられる。

プランニング

個人が問題解決の方法を決定し、選択し、適用し、評価する心的過程

注意

個人が一定時間提示された競合する刺激に対する反応を抑制する一方で、特定の刺激に対して選択的に注意を向ける心的過程

同時処理

個人が分割された刺激を単一のまとまりやグループにまとめる心的過程

継次処理

個人が特定の系列的順序で、鎖のような形態で刺激を統合する心的過程

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