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リハビリ・医療 吃音

吃音の進展段階

投稿日:2015年10月1日 更新日:

吃音の症状の進展

吃音には、症状が進展する特徴を持っています。
症状の進展具合を「進展段階」といい、4つの層あります。4つの層は第1層から始まり、第4層に進むにつれ、吃音の症状は重症化していきます。
第1層から第3層の間では進展と軽減を繰り返すこともあります。しかし、第4層に至ると第3層以下に自然に戻ることは難しく、専門的な訓練が必要になります。

進展段階

第1層

連発と呼ばれる音や語の部分の繰り返し(「ああああした」)と伸発と呼ばれる言葉の引き伸ばし(「あーした」)のみが見られる段階です。

症状が見られたり消失したりと変動が大きいです。話すことへの不安や恐れはないし、フラストレーションを感じている様子はなく、どのようなときでも平気でどもりながら話します。

第2層


音や語の部分の繰り返しや、ことばの引き伸ばしの他に難発(ブロック)と呼ばれる言葉のつまり(「・・・・あした」)が加わる段階です。

変動は徐々に小さくなり、症状の出ない期間が短くなります。また、どもったときに首を振る、手を振る、体を動かすなどの随伴症状が見られてきます。

この段階から吃音を意識するようになるが、どもりながらも自由に話します。

第3層

言葉のつまる時間が長くなり、また、頻度も多くなり慢性的にどもる段階です。

どもりそうな場合に工夫を凝らしたり、似たようなことばに言い換えて伝えたりとどうにか吃音から逃れようとします。また、どもりの状態から脱却しようと拍子をつけて話したり、力んだりと解除反応と呼ばれる行動が見られます。

吃音者であることを自覚し、吃音に対していらだちやフラストレーションを感じるようになります。

第4層

吃音にかかわる全ての症状が出現する段階です。

一見して、繰り返しや引き伸ばしが減るため、周囲の人からは吃音とは気づかれない場合もあります。しかし、実際はどもりそうな場面では発話すること自体をさけてしまい、また、どうしても発話しなければならないときは吃音が出ないようにことばの言い換え、苦手なことばを避けた婉曲な表現、無意味に長い前置きをつけた表現など巧みな工夫を凝らしてその場を切り抜けようとします。そのため、どもりは目立たないかもしれませんが、吃音症状はさらに複雑になってしまいます

また、どもるかもしれないという予期不安が出現し、その場面やことばが近づくにしたがい心理的にも身体的にも緊張が強くなり、さらにどもりやすくなってしまいます。そして、ますます不安や恐れが大きくなり、吃らずに話そうとすればするほど吃ってしまう悪循環に陥ってしまいます。

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この記事の投稿者

宮崎 関大
宮崎 関大
言語聴覚士。専門は成人聴覚障害。補聴器やコミュニケーション方法についてメインで執筆していく予定。

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